※以下のQ&Aは当会作成のものです。 Q1 米海軍が横須賀基地を、2008年に原子力空母の母港にするという計画があるって、本当ですか? A1 本当の話です。 05年10月28日に日米両国政府は、現在米海軍横須賀基地を母港としている重油を燃料とする通常型空母キティホークの後継艦として、2008年横須賀基地にニミッツ級の原子力空母を配備すると発表しました。私たちはこの原子力空母の横須賀母港計画をストップするため、05年3月地元及び全国から寄せられた30万筆を超える署名を横須賀市長と神奈川県知事に提出し、横須賀市長も周辺自治体も神奈川県知事も、反対声明をしてきました。にも係わらず、日米両国政府は、私たち国民や、地元自治体の切実な願いを無視して、危険な原子力空母の配備を一方的に決定して、押しつけようとしているのです。
Q2 原子力空母とは、どのようなものですか。原発とどちらが危険なのでしょうか。 A2 原子力空母は原子炉を積んだ航空母艦で、陸上の原発よりはるかに危険なものです。 原子力空母とは、原子炉を積み、その核分裂反応による熱で作った水蒸気でタービンを回して運航する航空母艦です。米海軍のニミッツ級原子力空母の出力は、発電炉にすると約30万KWで、福井美浜原発の原子炉に相当する規模だといいます。
等の危険性を増大させる要素のため事故の危険性がはるかに高いと指摘されています。
Q3 横須賀基地が原子力空母の母港になると今よりどのように危険になるのでしょうか。 A3 原子力空母が横須賀基地を母港とすると今より危険性は遙かに増大します。
原子力空母が横須賀基地を母港化すると年間の半数近く、大規模の原子炉をもつ空母が私たちの住んでいる市街地から僅かの距離に停泊することになります。そして原子力空母の『原子炉の修理活動』が横須賀基地内で行われ、それに伴って、原子炉から放射能を帯びた機材、放射性廃棄物、放射性物質を含む一次冷却水等が基地内の『放射能作業施設』に搬出され、その中で修理作業や放射性物質処理作業が行われます。
Q4 もし横須賀基地で原子炉事故が起こったら、私たちにどのような被害が出ますか。 A4 私達1人1人、私たちの街と、日本にとって取返しの付かない被害が発生します。
Q5 危険な原子力空母の母港はストップするためにはどうしたらよいのでしょうか。 A5 私たち市民と、地元自治体が力を合わせれば、危険な母港計画はストップできます。 原子力空母の横須賀母港化が、08年の唯一の選択肢ではありません。
の4つの選択肢を示しているのです。
Q6 日米政府は『米海軍の原子力艦は安全である、事故を起こしたことがない』と主張していますが・・・ 原子力艦は原子炉を狭い、衝撃に晒される船の上に搭載したもので、原発に比べはるかに危険な存在です。米海軍のいう事故とは、破滅的な原子炉事故のことであって、これまでに実際に多数の米国内の母港等での放射能漏れ、作業員や兵隊の被曝事故、大事故寸前の事態を起こしてきたことが、米国の団体の調査等によって、明らかになっています。99年11月には原子力空母ステニスが母港のサンディエゴ湾内で座礁事故の為、冷却水循環ポンプが故障して原子炉が2基とも緊急停止するという、大事故寸前の事態を起こしているのです。横須賀で放射能漏れが起これば、作業員が被曝をしたり、周囲の住民が長期的にみて健康被害を受けますし、ジャクソンデイビス教授の研究によれば、原子炉事故が起こった場合、死の灰が横浜、東京と3000万人もが住む首都圏に降下して、何万人もの人が死傷する危険に晒されることになるのです。
Q7 日米政府は『日米間で約束された手続きを遵守する』と主張していますが・・
Q8 日米政府は『横須賀で原子力空母の原子炉は停止する、修理はせず本国で行う』と主張していますが・・・ まず原子炉を停止することは何ら安全の保障とは関係がなく、却って原子炉を停止させた時、修理中、停止後起動させた時が、原子炉事故の危険性が高いのです。特に原子炉を停止させても、直前まで核分裂反応を行っていた原子炉は相当量の崩壊熱が発生し原子炉の冷却水を強制的に循環させないと、その熱が炉心を損傷してしまうおそれがあるからです。その危険を防ぐために、埠頭に高電圧の電力と、相当量の純水の供給能力が必要となるのです。また原子炉の修理をしないという点も、米海軍の原子力空母母港基準によれば、放射性物質を港内で原子力艦船から搬出する原子炉の一定レベルの修理行為が、必ず母港でできなければならないことになっています。横須賀を米海軍が原子力空母の母港とする限り、いつかは必ず修理行為が行われ、そうなれば放射性汚染物質が基地内に搬出され、放射能取扱作業が行われ、それが汚染、事故をもたらす危険を飛躍的に増大させるのです。
(そして以下は空母が安全保障上必要との立場の方にも是非知って貰いたい事実です。)
Q9 日米政府は『空母のプレゼンスが安全保障上必要である、原子力空母の方が、性能が優れている』と主張していますが・・・ 98年の米国議会会計検査院のレポート『通常型空母 と原子力空母 対費用効果』自体が、湾岸戦争時の実際の空母の行動を元に、実証的に、
という分析結果に基づいて、通常型空母と原子力空母は軍事的に優劣はないが、原子力空母はコストが高くかつ危険である、と指摘しているのです。
Q10 日米政府は『通常型空母は老朽化しており、米海軍は総ての空母を原子力とする方針である』と主張していますが・・・
(旧バージョンはこちら)
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