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新聞・マスコミ報道 2000年

2000年7月30日

ガイドラインや軍転法で報告

◆大阪で基地問題の全国会議/県内からも参加

 米軍基地問題に取り組む市民団体が意見交換する市民フォーラム「基地はいらない!どこにもin大 阪」が二十九日、大阪府内で行われた。沖縄県議が基地集中の実態を報告したほか、横須賀基地12号バース延伸問題や相模総合補給廠(しょう)の野外衛生演習(メデックス2000)問題も報告された。約一%の削減が決まった思いやり予算や施行五十周年の旧軍港市転換法(軍転法)についても話し合 われた。(報道部・鈴木 博喜)
フォーラムは夕食をはさみ七時間にわたって開かれ、各地の団体が現状報告をした。

 非核市民宣言運動ヨコスカの新倉裕史さんは、横須賀市が全国で初めてまとめた原子力艦船の防災 マニュアルについて報告。策定そのものは評価しながらも「ここまでマニュアル作りをしたのだから、と市が原子力空母の配備を受け入れる土台にされては困る」と、二〇〇八年度にも予定されているという 原子力空母の横須賀配備に不安を示した。

 また、広島で平和運動を展開する「ピースリンク広島・呉・岩国」の湯浅一郎さんは、今年で施行五十 年になる軍転法について「憲法九条を地域に具体化した法律」と位置付け、「施行三日前に起きた朝鮮戦争のおかげで有名無実化されてしまった。南北統一への緒についた今、もう一度軍転法の目的を思 い出すべきだ」と訴えた。

 フォーラムは、市民団体「脱軍備ネットワーク・キャッチピース」の主催。一九八四年に発足した反トマ ホーク全国運動が前身で、横浜を拠点に全国二十四団体が加盟している。

(神奈川新聞ホームページ・2000−7−30)

2000年7月28日

基地対策で国に要望書

◆文書で回答も要求・渉外関係主要都道府県知事連絡協議会の定期総会

 神奈川など在日米軍基地施設を抱える十四の自治体による「渉外関係主要都道府県知事連絡協議会」(渉外知事会、岡崎洋会長)の定期総会が二十七日、東京都内で開かれた。会では「基地対策に関する要望書」を作成。予算枠拡大や日米地位協定の見直しなど百五項目の要望をまとめたほか、「廃棄物の適正処理と情報公開」など十九項目の質問を追加。国の対して文書で回答を求める新たな 取り組みも盛り込み、外務省や防衛施設庁など関係省庁に提出した。

 会長の岡崎知事は「基地をめぐる事件や事故、騒音に加え、環境問題など住民の生活に直結する問題が山積している」と現状を分析しながら「関係自治体で連携を深め、国に対して粘り強く要望を行って いきたい」とあいさつした。

 また、「国と地方間の理解促進のためにも、国の姿勢を聞きたい」として、要望書に「文書で回答をお願いしたい項目」を追加。回答期限は設けていないものの、「地元への影響度が大きい事柄に対する国 の方針をあらためて確認したい」(岡崎知事)と、十九の質問を盛り込んだ。

 この中では、環境や安全に対する項目を強調。基地の整理縮小に対する認識をあらためて求めたほか、相模原補給廠(しょう)から搬出されたPCB問題をきっかけに「廃棄物の適正処理と情報公開」に対 する国の考えをただした。基地周辺の生活環境の保全では「大気汚染防止法など国内法の適用」の可能性や、昨年の茨城県の臨界事故を契機に「原子力艦船事故対策の確立」の今後について質問を重 ねている。

 一方、要望項目では【1】基地縮小【2】日米地位協定の見直し【3】防衛施設周辺整備の関係予算の拡充【4】基地交付金の増額【5】駐留軍従業員への対策【6】周辺事態法に対する地元への情報提供 −の六項目に大別。このうち新たに加えた項目では「厚木や嘉手納などで行われているデモフライトの中止」や「騒音に対する苦情処理制度の充実」を要望した。

 また駐留軍従業員の労務管理が独立行政法人に移行されることを受け、福利厚生や離職者対策などの充実により、地域に不安をもたらすことのないよう求めた。 要望書を受け取った外務省や防衛施設庁などは「基地の存在により大変な課題を抱えていることは分 かる。真摯(しんし)に受けとめたい」などと述べた。

(神奈川新聞ホームページ・2000−7−28)

2000年7月7日

独自の防災マニュアル

◆原子力艦船事故に備え・横須賀市・職員の行動計画盛る

 米海軍横須賀基地に寄港する米原子力艦船の事故に備えるため、横須賀市は六日、同市独自の 「原子力軍艦事故防災マニュアル」を策定した。同日開かれた定例記者会見で発表した。米原子力艦船事故に的を絞った防災計画の策定は、全国でも初めて。市全域を防災対策を充実すべき地域と規定し、災害時の住民への広報活動や避難誘導、被ばくを防ぐためのヨウ素剤の事前備蓄などの具体策を 盛り込んでいる。国も今後、国としての対応策を検討していく方針を示している。

 同市は昨年四月、市消防局に専従の職員を配置し、米原子力艦船の事故に備えた市独自のマニュ アルづくりに着手。国内の原子力発電所についての防災計画を参考にしながら、市民の安全を確保する上で同市が取るべき具体的な行動計画を練り上げてきた。

 マニュアルは、総論、事前対策、応急対策、復旧対策の計四編で構成し、広報文例などの具体的な 対応手順もまとめている。事故の国際評価尺度としては、昨年九月の東海村臨界事故を上回る「レベル5」(所外へのリスクを伴う事故)を想定しているという。

 まず事前対策としては、職員を原子力防災の研修会に参加させることや市民向けのしおりの配布、住 民の避難誘導などの訓練の実施を規定。放射線防護資機材の整備や甲状腺被ばくを抑制するヨウ素剤の備蓄も進めるとしている。

 応急対策編では、事故を覚知した場合は直ちに同市に市長を本部長とする「原子力軍艦事故災害対 策本部」を設置し、情報や指示の一元化を図ることや、市民への広報活動、避難誘導手順などを提示。事故終息後の復旧対策としては、市民の健康診断の実施や風評被害を食い止めるための市長名の安 全証明証の発行などを盛り込んでいる。

 同市は一九八一年から二十年間にわたって、国に対し原子力艦船の事故対策を要望してきた。しか し、国は「原子力艦船の事故は想定していない」との見解を示すばかりのため、あくまでも同市独自の危機管理策として、マニュアル策定に着手した経緯がある。

 しかし、昨年九月の東海村臨界事故をきっかけに状況は一変。国は原子力艦船についても「万が一 事故が起きた際の対応を自治体と協議したい」との認識を示すとともに、今年五月の国の防災基本計画の見直しでも、艦船事故について言及し「関係自治体の防災計画において、その対応に留意する」と いう一文が盛られた。今回策定されたマニュアルは、皮肉にも臨界事故を契機として国の"お墨付き"が与えられた格好だ。

 沢田秀男市長は会見で、「極めて具体的な方策が書かれており、事故時の自治体の役割としてはお おむねのことは定められた」と述べた。その上で、「米艦船事故時の対策には国と自治体のそれぞれの役割がある。今回はその半分ができたにすぎず、国の部分は欠けたままだ」と指摘し、国としての対策 を引き続き要望していく考えを示した。

 一方、国の防災基本計画を所管する国土庁は「原子力艦船の事故が起きた際の所管省庁はまだ決 まっていない。今後、国としてどういうことができるかを関係省庁と検討していきたい」としている。

 原子力艦船は、横須賀市のほか、長崎県佐世保市、沖縄県勝連町の三港の米軍基地に寄港してい る。寄港するのは原子力潜水艦がほとんどで、横須賀での滞港日数は今年すでに計七十日間に達した。横須賀市が防災マニュアルを策定したのを受けて、佐世保、沖縄も防災対策づくりに取り組む方針 を示している。

(神奈川新聞ホームページ・2000−7−7)

2000年7月6日

原子力艦船の事故想定 横須賀市が初の防災マニュアル

 神奈川県横須賀市は米海軍横須賀基地に寄港する米軍の原子力艦船の事故に備えた防災マニュアルを策定 し、6日発表した。国がこれまで事故対策の必要性を認めてこなかったため、昨年4月から市独自の対策を検討 していた。日本で米軍の原子力艦船が寄港する自治体はほかに長崎県佐世保市と沖縄県勝連町があるが、対策を打ち出したのは横須賀市が初めて。米側から艦船の原子炉に関する情報が一切提供されないことから、 「港に原子力発電所がある」という想定で作ったため、原発を抱える自治体の防災対策とほとんど同じ内容になっ た。

 マニュアルは、市民への啓発や防災訓練など事故に備えた事前対策、事故が起きた場合の応急対策、汚染の除去、風評被害の食い止めなどの復旧対策からなる。事故が起きた場合は、緊急モニタリング調査をし、市民の避難や緊急医療、水や食物の摂取制限などをするとしている。原子力艦船の技術情報がないため、原発の原子炉の3分の1程度の出力と推定し、原発の事故想定にならって検討した。

 米海軍横須賀基地には、原子力潜水艦が年平均200日以上停泊するなど、寄港が日常化している。横須賀市は以前から、国に対して事故対策を確立するよう要望してきたが、国は「放射能漏れ事故は想定していない」という態度を崩さなかった。

 茨城県東海村のウラン加工施設での臨界事故を機に、国の中央防災会議が5月、防災基本計画で「関係自治体の防災計画で対応に留意する」と米軍の原子力艦船の事故にも触れた。

 横須賀市と横須賀基地にある在日米海軍司令部は1月から防災協力に関する連絡会議を開いているが、米側の意向で原子力艦船の事故については話し合っていない。

(asahi.com 2000−7−6)

2000年6月6日

両院議長に意見書

◆横須賀市会/12号バース事故安全対策

 横須賀市議会(青木茂議長)は五日開いた本会議で、衆参両院の議長を含む関係省庁に対し、米海軍横須賀基地内で起きた土砂崩落事故の原因究明と工事の安全対策を求める意見書を全会一致で採択した。地方議会の意見書はこれまで、関係する省庁にしか提出できなかったが、先の通常国会(二日に解散)で地方自治法が一部改正され、提出先が国会にまで拡大されたの受け、「両院の長にも物申そう」と、さっそく権利を行使した格好だ。
 法の一部改正が行われたのは、地方議会の意見書提出を定めた九十九条の第二項。今回の改正では、「議会は当該地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を関係行政庁に提出することができる」との旧条文に、新たな提出先として「国会」の二文字が加わり、地方議会が「国権の最高機関」に意思を直接伝える道が開かれた。
 この日の市議会では、意見書の文案調整の場となった議会運営委員会で、「せっかく法改正が行われたのだから、(意見書の)あて先に衆参両院の議長を加えたらどうか」との提案が出され、各会派が賛同した。
 衆参両院の議事部によると、同日現在、改正された同条二項に基づく両院議長あての地方議会の意見書は届いておらず、横須賀市議会が全国で三千を超す市町村議会の中で、権利行使第一号の可能性もある。
 意見書を採択した市議の間からは「制度上、国会に意見を提出できなかったこと自体がおかしいが、これからはどんどん地方の声を届けていきたい」「果たして国会でわれわれの意見書がどう扱われるか、その成り行きを見守りたい」−などの声が聞かれた。
    ◇
 意見書は、12号バースの汚染土壌対策工事中に土砂が崩落し、国の基準を超える重金属が付近の海水から検出された事故について、「環境問題が社会的にも重視され、その安全性に対する市民の関心が高まっているところでもあり、今後、二度とこのような事故を起こしてはならないと考える」と強調。国会と政府に対し、十分な安全対策の実施などを求めている。

◆安全管理の徹底を/横須賀市、防衛施設局に要請へ

 米海軍横須賀基地12号バースで五月中旬、鉛などの有害物質を含む土砂が海中に流出した事故をめぐり、横須賀市は六日にも、原因究明や安全管理の徹底などを求める要請書を横浜防衛施設局に対して正式に提出する。
 事故は、五月十九日午前十時ごろ発生。12号バースでは土壌や地下水から環境基準を大幅に上回る鉛や水銀などの有害物質が検出されており、横浜防衛施設局は業者に委託し、有害物質を護岸に封じ込める工事が行われていた。
 事故では、12号バース突端部分が崩壊し、約百立方メートルの土砂が海中に流出。事故後、護岸周囲に緊急に設置した汚濁防止膜の内側の海水から環境基準値約五倍の鉛が検出され、事故で有害物質が流出したことが判明している。
 事故を受け、横須賀市は横浜防衛施設局に「大変残念であり、工事に危ぐの念を抱かざるを得ない」などと口頭で厳重抗議。要請書は沢田秀男市長名で提出、事故の原因究明や有害物質の拡散防止などをあらためて求める。
 横浜防衛施設局によると、事故時に海中に流出した土砂の回収はほぼ終えたといい、局内調査チームとともに外部の有識者にも依頼し原因究明を急いでいる。

(神奈川新聞ホームページ・2000−6−6)

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