前岩国市長 井原勝介さん、 横須賀住民投票運動を激励 住民投票を経験すれば、市民の町を愛する気持ち、 民主主義を愛する気持ちが、もっと強くなります。 空母艦載機の移転問題で 苦しむ岩国から来ました  皆さんこんにちは。前岩国市長の井原と申します。今日は横須賀の皆さんの激励に 参りました。  山口県の岩国市も、今回の米軍再編で大きく揺れています。揺れているというか、 国の圧力の中で大変苦しんでおります。横須賀を母港とする、現在はキティーホーク ですが、その空母の艦載機部隊が、厚木から岩国に移転する計画が提案されました。 2年前です。以来岩国は大変苦しんでおります。岩国には、すでに60機位の海兵隊 の飛行機がいます。その上に約59機の空母艦載機部隊がやって来る。航空機の数が 約2倍になる。極東一の航空基地になろうとしているんです。こんな過大な負担を岩 国が受けてしまったら、とても市民の平穏な生活は守れない。私は当初から一貫して 反対をしてきました。  最初は、岩国の議会も一致して、反対決議をしました。でも半年くらいで多くの方 が容認に転じてしまいました。私は、これに対して市民の意思をしっかり示していか なければいけないと、2年前に住民投票を実施をしました。今回の米軍再編に関して は、もちろん初めてですし、岩国でも初めてのことでした。  民主主義の原点は市民です。市民が主役であり、市民が主権者です。その市民の意 思が最大限尊重されるのが、本来の意味での民主主義です。そういう意味で、難しい 問題になって、意見が分かれている時には民主主義の原点に帰って、市民の意思を確 かめるために住民投票を行うのは、むしろ当たり前のことです。これから、もっと住 民投票が行われていくべきだと、私は思います。横須賀の皆さんが市民の意思を示そ うと、2回目の住民投票の直接請求をされようとしている、これは市民の意思として は、当たり前のことです。 国の専管事項でも 市民の意見は聞くべき  住民投票の動きに対して、必ず出てくるのは、国防は国の専管事項だから住民投票 にはなじまないという声です。でも、ちょっと変だと思いませんか。確かに国防政策、 外交は国が決めることです。国が責任を持って実施することです。でも我々は国民の ひとりとして、安全保障政策の重要な一翼を担い、さらに大きな負担を受けているわ けです。  その重要な役割を果たしている市民が、安全保障政策に対して、ものを言うという のは自然なことです。それによって、直ちに国防政策を云々し、決めることはできな いかもしれませんが、国民の主権者の声として、国政にあたる者はそれを正面から受 け止めて、市民の理解も得てしっかりと進めていくべきだと思います。  例えば、地方自治、地方の政治をするにあたっても、迷惑施設を造る場合、市民の 反対意見が出ることもあります。でもだからといって、これは公共のために必要なん だからものを言うなといって、強制はできません。あくまで、その事業の必要性につ いて、迷惑を受けるかもしれないけど、迷惑を受ける人々に対して、十分に説明をし 理解を得て、十分な政策をやった上で実施をしていく。それは当たり前のことです。  国防政策も同じです。国民の理解をしっかり得てやっていかなければ、効果的な政 策を実施することは、絶対にできない。国防政策は国の専管事項だから、住民投票に なじまないというのは、住民投票をしてほしくない、市民の反対の意思が示されると 怖い、ということで恐れているだけです。  市民の声が出されるのを恐れる。こんなのは民主主義ではありません。どんな声で も、市民の、国民の声をしっかり受け止めて、正面からそれに対して説得をし、理解 を求めるだけの合理性、理屈、理念がなければ、そんな政策はもともと問題があるん です。 議会も住民投票も 市民の声を示す手段  もうひとつ、住民投票は議会軽視だと、だから反対だと議会の人は言うかもしれま せんが、議会も市長も国の政治も地方の政治も、主権者たる市民、国民の信託、付託 を受けて成り立っています。国民の声、市民の声が一番大切なのです。その民意を大 切にして、議会も行動しなければいけません。住民投票を実施をして、その民意を踏 まえて、議会もどうするのか。議会制民主主義の中でしっかりと議論をして、判断を していくべきだと思います。  住民投票を実施することは当たり前のことです。市民が声を出すひとつの手段です。 住民投票を実施してはいけないということになれば、市民は声を出してはいけないと いうことになる。民主主義を根底から否定することになる。議会も住民投票も、主権 者たる市民の声を出していく、市民の声を示していく、ひとつの手段でしかありませ ん。住民投票を否定するんだったら、議会も否定しなきゃいけなくなります。ですか ら、住民投票は是非とも正面から受け止めて、実施をしていくべきだと思います。自 信を持って署名活動をしてください。  徐々に住民投票は一般化していきます。ヨーロッパやアメリカでは、しょっちゅう 住民投票が行われています。国民投票も行われています。岩国でもこれからさらに住 民投票は市民権を得ていくと思います。私は岩国で実施をしましたが、横須賀でもそ の機会が訪れれば、きっと全国のモデルになるだろうと思います。住民投票を経験す れば、市民の皆さんの町を愛する気持ち、民主主義を愛する気持ち、自治を愛する気 持ちがもっともっと強くなります。自分達の町を自分達でつくっていこう、そういう 思いがもっと強くなります。 住民投票の結果は 今も生きている  岩国でも住民投票を実施して、米軍基地の問題に明確な市民の意思を示しました。 今でもそれは十分に生きています。横須賀でも、母港として原子力空母がやってくる という大変重要な問題です。市民の声をしっかり示そうではありませんか。住民投票、 是非やってほしいと思います。通行人の皆さんも、是非協力してください。